2018-12-01から1ヶ月間の記事一覧
八年丙子:天平八(736)年。 六月:6月27日行幸、7月13日還御。 1005番歌 訳文 「八方を知らすわが大君が支配なさる吉野の宮は、山が高いので雲がたなびいている。川が早いので浅瀬の音が清らかに響く。神々しく、見れば貴いことだ。もっともなことに、見れ…
1004番歌 訳文 「思いがけずいらしてくださったあなただったのに、佐保川の日暮に鳴く河蝦(かはづ)も聞かせずお帰ししてしまったことよ」 読み下し文 「思ほえず来ましし君を佐保川の河蝦聞かせず帰しつるかも」 河蝦:夕方の河蝦、913番歌参照。蛙・河鹿…
玉の歌です。 HPのBIVALVESの「万葉集の貝」の部屋の「玉の歌」の棚に記載しています。 また、真珠を創る貝については同じ部屋の「真珠貝」の棚を覘いて見てください。 なお、万葉集の貝の部屋へは下のリンクから。 万葉集の貝 1003番歌 訳文 「海人の少女た…
997番歌(しじみの歌です。集中8番目の貝を詠んだ歌:作者未詳) 右のリンクのBIVALVES(myHP)の万葉集の貝の部屋にシジミの項があります。 下の万葉集ーシジミからどうぞ訪ねてください。 で、997番歌は省略します。 万葉集ーシジミ 998番歌(船王の作)…
六年甲戌:天平六年(734年) 996番歌 訳文 「御民である私は、生きているかいがあります。天地がこのように栄える時にあったことを思うと」 読み下し文 「御民(みたみ)われ生ける験あり天地(あめつち)の栄ゆる時にあへらく思へば」 引用した本です。 今…
995番歌 訳文 「このようにずっと楽しみ飲みたいものよ。変わらずみえる草木だって、春はおい茂りつつ、秋には散ってしまうことだ」 読み下し文 「かくしつつ遊び飲みこそ草木すら春はもえつつ秋は散りゆく」 引用した本です。 では、今日はこの辺で。
.家持:坂上郎女の甥。この歌、年代判明歌の中の家持の初作。時に十六歳ごろ。 994番歌 訳文 「空遠くふり仰いで三日月をみると、一目だけ見た人の引き眉が思われることよ」 読み下し文 「振仰(ふりさ)けて若月(みかづき)見れば一目見し人の眉引思ほゆる…
初月:正しくは新月をいう。これも三日月と称した。 993番歌 訳文 「新しい月になってたった三日ほどの月のような眉を掻きつつ、日々長く慕って来たあなたにお逢いしたことよ」 読み下し文 「月立ちてただ三日月の眉根掻き日長く恋ひし君に逢へるかも」 引用…
元興寺:飛鳥寺の別名。奈良遷都にともなって移建。 992番歌 訳文 「古京となった飛鳥もよいけれども、青丹よき奈良の明日香を見るのもよいことよ」 読み下し文 「故郷の飛鳥はあれどあをによし平城の明日香を見らくし好しも」 引用した本です。 昨日2918年1…
991番歌 訳文 「岩の上を走りほとばしっては流れる泊瀬川よ。絶え間なくまた来ては見よう」 読み下し文 「石走り激るる泊瀬川絶ゆることなくまたも来て見む」 引用した本です。 今朝の積雪は20㎝ほどでした。 朝食後に雪かきをしました。 軽い冬の雪でしたが…
跡見:奈良県桜井市 990番歌 訳文 「茂岡に神々しく立って繁っている、千代を待つ松の木の、歳は知りがたいことだ」 読み下し文 「茂岡に神さび立ちて栄えたる千代松の樹の歳の知らなく」 引用した本です。 今朝の積雪は数㎝でした。 朝食後、雪かきをして、…
打酒:酒を飲むこと。酒宴歌。 989番歌 訳文 「焼太刀の稜(かど)を鋭く打って、おおしい男子が祈りをこめるりっぱな酒に、私は酔ったことだ」 読み下し文 「焼太刀の稜打ち放ち大夫の禱(ほ)く豊御酒にわれ酔ひけり」 引用した本です。 今朝は冷え込みま…
禱(ほ)ける:言ほぐ歌。主客への儀礼歌。 988番歌 訳文 「春の草はやがて変わっていくものです。岩のように永遠にいらしてください。貴いわが君よ」 読み下し文 「春草は後は落易(かは)らふ常盤に座せ貴き(たふと)わが君」 引用した本です。 今朝は、1…
987番歌 訳文 「待ち遠しく私が思う月は、妻のかぶる御笠━三笠の山に、まだ隠っていることだ」 読み下し文 「待ちかてにわがする月は妹が着る三笠の山に隠(こも)りてありけり」 引用した本です。 寒さ厳しい朝でした。 今の室温が5℃。 パソコンの動きも遅…
985番歌 訳文 「天上においでの月読み壮士よ。贈り物をしよう。だから今夜の長さは五百夜もつづいてほしい」 読み下し文 「天に座す月読壮士幣(つくよみをとこまひ)は為む今夜の長さ五百夜継ぎこそ」 986番歌 訳文 「いとしいことよ。近くの里に住む人も訪…
984番歌 訳文 「遠く雲隠れてどこかへいってしまったと、私が恋しく思っている月をあなたは見たいとお望みでしょうか」 読み下し文 「雲隠り行方を無みとわが恋ふる月をや君が見まく欲(ほ)りする」 引用した本です。 昨日の小樽の積雪はゼロと新聞で伝えて…
981番歌 訳文 「獦(かり)高の高円山が高いから、出で来る月もなかなか照らないのだろうかなあ」 読み下し文 「獦(かり)高の高円山を高みかも出で来る月の遅く照るらむ」 982番歌 訳文 「暗い夜の霧がたって、ぼんやりと照っている月は、目をとめると、悲…
980番歌 訳文 「雨に包まれる三笠の山が高いから、月が出てこないのかな。夜はどんどん更けていきながら」 読み下し文 「雨隠(あまごも)る三笠の山を高みかも月の出で来ぬ夜は降(くた)ちつつ」 引用した本です。 小樽のきょう2018年12月2日の日の出は、6…