2019-01-01から1ヶ月間の記事一覧
1016番歌 訳文 「大海の遠い彼方から風流の人々が遊び楽しむのを見ようと思って、苦心してやって来たことだ」 読み下し文 「海原の遠き渡を遊士の遊ぶを見むとなづさひそ来し」 渡:航路 遊士:風流の心を持った人 なづさひ:苦労する 引用した本です。 2018…
1013番歌 訳文 「前もってあなたがおいでだと知っていたなら、門にも家の中にも美しい玉を敷きましたものを」 読み下し文 「あらかじめ君来 まさむと知らませば門に屋戸にも珠敷かましを」 1014番歌 訳文 「一昨日も昨日も見ているのに、その上に明日までも…
1011番歌 訳文 「私の家の梅が咲いたと告げてやったなら、いらっしゃいと言うのに似ている。散ってしまってもよいのだ」 読み下し文 「わが屋戸の梅咲きたりと告げやらば来といふに似たり散りぬともよし」 1012番歌 訳文 「春になったら枝をたわめて鶯が鳴く…
1010番歌 訳文 「奥山の真木の葉をおし靡かせて降る雪が、いっそう降りしきるとも、橘の実が地に落ちることなどありましょうか」 読み下し文 「奥山の真木の葉凌ぎ降る雪の降りは益すとも地に落ちめやも」 引用した本です。 今はもう閉館した「地崎バラ園」…
1009番歌 訳文 「橘は実までも花までも輝き、その葉まで枝に霜が降りてもますます常緑である樹よ」 読み下し文 「橘は実さへその葉さへ枝に霜降れどいや常緑(とこは)の樹」 実さへその葉さへ:「実さへその葉さへ」を承ける語省略。美しいとする気持ちが言…
賖(おそ)く:緩 1008番歌 訳文 「山際にためらう月をもう出るかと待つように、来るか来るかと私の待っているあなたはー来ない。夜はどんどん更けながら」 読み下し文 「山の端にいさよふ月の出むかとわが待つ君が夜は降(よはくた)ちつつ」 いさよふ:十…
1007番歌 訳文 「ことばを口にしない木にだって男女の木があるのに、私はたったひとり子であるのがつらいことよ」 読み下し文 「言問はぬ木すら妹と兄ありといふをただ独子にあるが苦しさ」 引用した本です。 2019年元旦、明けましておめでとうございます。 …