300.巻三・414:大伴宿禰家持が歌一首
巻三の最後の譬喩歌です。
譬喩歌は巻三では390番歌から414番歌です。
414番歌
訳文
「山の岩がごつごつしているので山菅の長い根を引き抜くことは難しいと思って、目印の標縄を張っておくばかりです」
書き出し文
「あしひきの 岩根こごしみ 菅の根を 引かばかたみと 標のみぞ結ふ」
あしひきの:山の意。
岩根こごしみ:娘の親などが反対していることの譬え。
菅の根:女を譬えた。
引かば:「引く」はわが妻にする、意。
標のみぞ結ふ:将来を約束するだけにとどめることの譬喩。
引用した本です。
今朝は久しぶりに7㎝ほどの積雪でした。
朝食の前に雪かきをして、朝食後に雪かきと昨日午後に屋根から落ちた雪の排雪作業をして、今ブログを更新しています。
次回から巻三の挽歌に入ります。
巻三・415番歌から483番歌です。
挽歌については、141番歌を参照してみてください。
挽歌は、「雑歌」「相聞」とともに、中国の「文選」などに基づく。原義は柩を挽く時の歌の意であるが、萬葉集では広く死を悲しむ歌の意に用いている。
では、今日はこの辺で。