253.巻三・329・330:防人司佑大伴四綱が歌二首
329番歌は、328番歌の「奈良の都」を承けて続けた歌。
329番歌
訳文
「(やすみしし)わが大君が治められる国々のうちでは何よりも都のことが思われますね。」
書き出し文
「やすみしし 我が大君の 敷きませる 国の中には 都し思ほゆ」
330番歌は、329番歌に続いてさらに328番歌の「花」をも承けながら、帥(そち)大伴旅人に歌いかけたもの。
330番歌に続いて、帥大伴旅人の歌が五首続きます。
次回記載予定です。
330番歌
祝いの宴(328番歌を参照)が開かれたころは、太宰府では藤の花の咲く季節であった。
訳文
「藤の花は今満開になりました。奈良の都をお思いになられますか、あなたさまも」
書き出し文
「藤波の 花は盛りに なりにけり 奈良の都を 思ほすや君」
引用した本です。
今朝は久しぶりに積雪がありませんでした。
では、このへんで。