324.巻四・484:難波天皇の妹、大和に在す皇兄に奉上る御歌一首
難波天皇:難波に都した天皇に、仁徳天皇と孝徳天皇がある。この巻の編纂には巻二の相聞が意識されたらしいが、巻二の冒頭が仁徳天皇の皇后、磐姫の歌であるところからすれば、ここも仁徳天皇が意識されているとみてよいとのこと。
妹:仁徳天皇の異母妹、八田皇女か。題詞中の妹の字は、妻の意に用いない。
皇兄:仁徳天皇をさす。ただし仁徳天皇の大和滞在は、記紀に見えない。
484番歌
訳文
「一日くらいなら人を待つのも悪くはないが、日を重ねてこんなに待たされるというと、思いにたえかねてとても生きてはいられないほどだ」
書き出し文
「一日(ひとひ)こそ 人も待ちよき 長き日を かく待たゆれば 有りかつましじ」
本来は別の場で作られた恋の歌であるが、伝承の過程で、記紀に見える仁徳天皇と八田皇女の恋物語に結び付けられたものか。
引用した本です。
今朝はこの時期として暖かい朝でした。
もう真冬日はないかな、雪割り作業でもします。
では、今日はこの辺で。