万葉集の日記

楽しく学んだことの忘備録

538.巻六・997~1002:春三月に、難波の宮に幸(いでま)しし時の歌六首

997番歌(しじみの歌です。集中8番目の貝を詠んだ歌:作者未詳)

右のリンクのBIVALVES(myHP)の万葉集の貝の部屋にシジミの項があります。

下の万葉集シジミからどうぞ訪ねてください。

で、997番歌は省略します。

万葉集ーシジミ

998番歌(船王の作)

訳文

「雲遠く眉のように見える阿波の山を目ざして漕いでゆく舟が、どこに泊まるか知らぬことよ」

読み下し文

「眉の如雲居に見ゆる阿波の山かけて漕ぐ舟泊知らずも」

999番歌

訳文

「血沼の浦のあたりから雨が降って来た。四極の漁師たちは網を乾しているのに、濡れないですむだろうかな」

読み下し文

「血沼廻(ちぬみ)より雨そ降り来る四極(しはつ)の白水郎網手乾したり濡れにあへむかも」

1000番歌(守部王の作)

訳文

「あの子がいっしょにいるなら二人で聞こうものを。沖の洲に鳴いているらしい鶴の暁の声よ」

読み下し文

「子らがあらば二人聞かむを沖つ渚(す)に鳴くなる鶴の暁の声」

1001番歌(山部宿禰赤人作)

訳文

「廷臣たちは天皇おいでましの狩に従い、女官たちは赤い裾を引いて戯れることだ。清らかな浜のめぐりを」

読み下し文

「大夫は御狩に立たし少女(をとめ)らは赤裳裾引く清き浜廻(はまび)を」

1002番歌(安倍朝臣豊継作)

訳文

「馬の歩みを抑えて馬を駐めるがよい。住吉の岸の美しい黄土を衣に匂わせて行こう」

読み下し文

「馬の歩み抑へ駐(とど)めよ住吉の岸の黄土(はにふ)ににほひて行かむ」

引用した本です。

f:id:sikihuukei:20181215085320j:plain

万葉集は1002首を読み終えました。

2017年6月23日の103番、巻第一・1が最初です。

4516首詠まれていますので、あと3514首ですね。

いつ読み終えるだろう。

では、今日はこの辺で。