509.巻六・954:膳部王(かしはでのおほきみ)が歌一首
膳部王:長屋王の子。母は草壁皇子の娘、吉備内親王。神亀元年(724)、従四位下、六年二月、父に殉じて母、兄弟とともに自尽。
954番歌
訳文
「朝は海辺で餌を漁り、夕方になると大和の方へ山を越えて行く雁が、何とも羨ましくてならない」
書き出し文
「朝(あした)は 海辺にあさりし 夕されば 大和へ越ゆる 雁(かり)し羨(とも)しも」
右(↑)は、作歌の年審(つばひ)らかにあらず。ただし、歌の類をもちて、すなはちこの次に載す。
歌の類:前歌四首と同じく難波での作であることをいう。
雁に寄せて望郷の心を述べた歌。
引用した本です。
2016年9月27日の詩仙堂
次回も詩仙堂を貼り付けたいと思います。
では、今日はこの辺で。