万葉集の日記

楽しく学んだことの忘備録

279.巻三・382・383:筑波の岳に登りて、丹比真人国人が作る歌一首あわせて短歌

筑波の岳:茨城県筑波山の意。

丹比真人国人:天平宝字元(757)年、橘奈良麻呂の乱連座して伊豆に流された。

382番歌

訳文

「東の国に高い山はたくさんあるが、中でとりわけ、男神と女神のいます貴い山で二つの嶺の並び立つさまが心を引き付ける山と、神代の昔から人が言い伝え、春ごとに国見の行われてきた筑波の山よ、それなのに今はまだ冬でその時期でないからと国見をしないで行ってしまったら、これまで以上に恋しく思われるだろうと、雪解けのぬかるんだ山道を苦労しながら、私はやっと今この頂まで登って来た」

書き出し文

「鶏が鳴く 東の国に 高山は さはにあれども 二神の 貴き山の 並み立ちの 見が欲し山と 神代より 人の言ひ継ぎ 国見する 筑波の山を 冬こもり 時じき時と 見ずて行かば まして恋しみ 雪消(ゆきげ)する 山道すらを なづみぞ我が来(け)る」

晩冬の作。国見をしようとして苦労して登ったことを述べたのは、間接的にこの山を讃えたことになる。

鶏が鳴く:東の枕詞。

二神の 貴き山:男山と女山の二峰からなるので言った。

反歌

383番歌

訳文

「名高い筑波の嶺をよそ目にばかり見ていられなくて、雪解けの道に足をとられながら、やっと今この頂までたどりついた」

書き出し文

「筑波嶺を 外(よそ)のみ見つつ ありかねて 雪消の道を なづみ来(け)るかも」

長歌の末尾の部分を繰り返して筑波山に対する賛美の気持を強調した。

引用した本です。

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参考にした本です。

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今朝は、12㎝ほどの積雪で、早起きして朝食前に雪かきをしました。

やや重の雪でした。

やや重の雪は、暖かいからで、冷え込むと軽い雪になります。

いずれにしても雪かきに飽きてきたのですが、まだまだ雪かきの時期が続きます。

今は、真冬の時期ですね。

歌のように「雪消の」時期が待ちどうしいです。

では、今日はこの辺で。