41.詠まれている雪(1)あわゆき:沫雪
撮影の日:平成十八年十一月十七日
撮影の地:小樽の裏山
ご訪問いただいた皆様の残暑お見舞い申し上げます。
小樽は、朝かなり涼しくなりました。
画像は、小樽に移り住んで最初の冬に撮ったものです。
初雪後、数日たって降雪の朝に撮りました。
梢の雪が雪花のようで、万葉集に詠まれている花の項目にと思ったのです。
でも、雪を詠んだ歌が多くありそうなので、詠まれている雪(1)としました。
雪化粧した木々がきれいでしょう。
朝焼けと朝日が照るとなおきれいです。
駿河采女の歌として巻八・一四二〇に詠まれています。
「沫雪かはだれに降ると見るまでに流らへ散るは何の花そも」
(沫雪がまばらに降るかと思えるほどに、大空を流れつつ散るのは、何の花であろう。)
万葉仮名ではと思ったのですが、変換できない漢字があったので省略。
万葉仮名では、沫雪です。
「何の花」:梅を暗示する新手法とか。
歌は梅の花を詠んだ歌なのですね。
駿河より出仕の采女が詠んでいます。
泡雪・泡雪:泡のように溶けやすいやわらかな雪。
淡雪:春先などに降る消えやすい雪。
ちらちら雪など雪の名前の言葉が多いですね。
表音文字と表意文字、擬態語と擬音語を持つ日本語は素晴らしいですね。
なお、手持ちの辞典には雪化粧の言葉が、雪の名前に入っていなかった。
確かに雪の名前ではないのですが、入れてほしかったですね。