万葉集の日記

楽しく学んだことの忘備録

527.巻六・985・986:湯原王の月の歌二首

985番歌

訳文

「天上においでの月読み壮士よ。贈り物をしよう。だから今夜の長さは五百夜もつづいてほしい」

読み下し文

「天に座す月読壮士幣(つくよみをとこまひ)は為む今夜の長さ五百夜継ぎこそ」

986番歌

訳文

「いとしいことよ。近くの里に住む人も訪れて来ようと、隈なく月の照りわたることよ」

読み下し文

「愛(は)しきやまし近き里の君来むと大(おほ)のびにかも月の照りたる」

引用した本です。

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家の周りの雪が消えました。

雪景色は、最も詩情を誘う風景と思うのです。

まだ、勤めていたころの師走の帰宅時は、すでに暗くなっていました。

バス停から坂道を歩いてくるのですが、オリオン座の輝きと共に、

「雪明り」に癒されたものです。

今は暗くなると灯りをつけて、カーテンを閉めるだけで味気ないです。

集中雪を題材にした歌は実に百五十三首。

単なる「雪」が表現されたものが、百五首、次いで淡雪十五首、み雪十四首、白雪八首と続き、大雪、雪消、霜雪、はだれ、初雪が一~三首であると下の本で記載してありました。

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残念ながら「雪あかり」という言葉は、詠まれていないようです。

手持ちの本でもあまり雪明りは、取り上げられていません。

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星の美しさとして、「オリオン」は詠まれています。

あ、昴もですね。

雪明りの雪は生き物ようにかすかに光輝いています。

そんな雪明りの風景が、詩情のある風景と思うのですが、詩の世界には縁がないのですね。

赤雪、秋の雪、明けの雪、朝の雪、朝雪、アスピリンスノー、新雪、沫雪・泡雪、淡雪、凍雪、彌彌雪、薄雪、大片雪、御降、弟待つ雪、叔母様・小母様・伯母様、回雪・廻雪、鶴雪、笠の雪・傘の雪、風花、華雪、珂雪、帷子雪、堅雪、冠雪、寒雪、虐雪、暁雪、玉雪、銀花・銀華、銀雪、雲居の雪・雲井の雪、暮の雪、蛍雪、勁雪、工場雪、江雪、紅雪、赤雪、降雪、豪雪、粉米雪・小米雪、梢の雪、錮雪、こぞの雪、粉雪、粉吹雪、小糠雪、小雪、粉雪、細雪、里雪、真雪(根雪のこと)、粗目雪、山雪、残雪、三白、撓雪、垂、垂雪、湿雪、締雪、凍雪、秋雪、終雪、宿雪、春雪、丈雪、白い物、深雪、新雪、瑞雪、擂粉木隠、晴雪、積雪、雪花、雪子、雪庇、早雪、素雪、大雪、堆雪、頽雪、太平雪、団雪、段平雪、ちらちら雪、朔日の雪、束雪、遠山雪、どか雪、富正月、友待つ雪、豊の雪、名残の雪、雪崩雪、俄雪、濡雪、涅槃雪、根雪、残の雪、残る雪、のこんの雪、パウダースノー、白雪、薄雪、はだら雪、はだれ(集中十九巻4140番歌)、はだれ雪、初冠雪、初深雪、初雪、はつれ雪、花弁雪、春の雪、、斑雪、飛雪、微雪、雲雀殺、風雪、吹、吹越の雪、不香の花、衾雪、吹雪・雪吹、ブリザード、古雪、べた雪、粉雪、片雪、帽子雪、豊年、暮雪、牡丹雪、牡丹(ぼた)雪、斑雪、松の雪、万年雪、密雪、御雪・深雪、六つの花、斑斑雪(むらむらゆき)、猛雪、餅雪、夜雪、屋根摺、山雪、雪垢、雪煙、雪垂、雪の上葺き、雪の友、雪の果て、雪の花、雪花、雪帽子、雪綿、横吹雪、横雪、落雪、六花、累雪、臘雪、忘雪、綿帽子雪、綿雪が、「美しい日本語の辞典」の「雪の名前」に記載されたものです。

漢字は日本語です。日本語は素晴らしいですね。

では、今日はこの辺で。