万葉集の日記

楽しく学んだことの忘備録

449.巻五・823~834:梅花の歌三十二首あわせて序(六の三:823~828番歌)

823番歌

訳文

梅の花が散るというのはどこなのでしょう。そうは申しますものの、この城の山にはまだ雪が降っている。その散る花はあの雪なのですね」

書き下し文

梅の花 散らくはいづく しかすがに この城の山に 雪は降りつつ」大監伴氏百代

824番歌

訳文

梅の花の散るを惜しんで、この我らの園の竹林で、鶯がしきりに鳴いている」

書き下し文

梅の花 散らまく惜しみ 我が園の 竹の林に うぐひす鳴くも」少監阿氏奥島

825番歌

訳文

梅の花の咲いているこの園の青柳を蘰にしながら、今日一日を楽しく遊び暮らそう」

書き下し文

梅の花 咲きたる園の 青柳を かづらにしつつ 遊び暮らさな」少監土氏百村

826番歌

訳文

「しなやかな春の柳とこの我らの庭前の梅の花の趣きと、その優秀をどうしてつけられようぞ」

書き下し文

「うち靡く 春の柳と 我がやどの 梅の花とを いかにか分かむ」大典史氏大原

827番歌

訳文

「春が来たので、梢がくれに鶯が鳴いては飛び移っていく。梅の小枝あたりに」

書き下し文

「春されば 木末隠りて うぐいすぞ 鳴きて去ぬなる 梅が下枝に」少典氏若麻呂

828番歌

訳文

「誰もが手折りかざして賞で遊ぶけれども、ますます心引かれる花だ、この梅の花は」

書き下し文

「人ごとに 折りかざしつつ 遊べども いやめづらしき 梅の花かも」大判事丹氏麻呂

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では、今日はこの辺で。