万葉集の日記

楽しく学んだことの忘備録

448.巻五・815~846:梅花の歌三十二首あわせて序(六の二:817~822番歌)

817番歌

訳文

梅の花の咲き匂うこの園の青柳は美しく芽ぶいて、これも蘰(かずら)にできるほどになったではないか」

書き下し文

梅の花 咲きたる園の 青柳は かづらにすべく なりにけらずや」少弐粟田大夫

818番歌

訳文

「春が来るとまっ先に咲く庭前の梅の花、この花を、ただひとり見ながら長い春の一日を暮らすことであろうか」

書き下し文

「春されば まづ咲くやどの 梅の花 ひとり見つつや 春日暮らさむ」筑前守山上大夫(筑前国山上憶良

819番歌

訳文

「人の世は恋心が尽きず辛いものだ。こんなことなら、いっそ梅の花にでもなりたいものだ」

書き下し文

「世の中は 恋繁しゑや かくしあらば 梅の花にも ならましものを 」豊国後守大伴大夫

 

820番歌

訳文

梅の花は今が真っ盛りだ。気心知れた皆の者の髪飾りにしよう。今、梅の花はまっ盛りだ」

書き下し文

梅の花 今盛りなり 思ふどち かざしにしてな 今盛りなり」筑後守葛井大夫

821番歌

訳文

「青柳に梅の花を手折りかざして、相ともに飲んだその後なら、散ってしまってもかまわない」

書き下し文

「青柳 梅との花を 折りかざし 飲みての後は 散りぬともよし」笠紗弥

822番歌

訳文

「この我らの園に梅の花がしきりに散る。天から雪が流れて来るのであろうか、これは」

書き下し文

「我が園に 梅の花散る ひさかたの 天より雪の 流れ来るかも」主人旅人の歌。

長谷寺の画像を貼り付けます。

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引用した本です。

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肌寒い雨の朝です。

では、今日はこの辺で。