434.巻四・782:紀郎女、裏(つつ)める物を友に贈る歌一首 郎女、名を小鹿(をしか)といふ
裏める物:藻に包んだ贈り物。中身は水産物か。
もう一冊の本では、「いわゆる苞(つと)。748番歌注」で、袋を贈るのは、苞といい、物を包んで送るのは、心を中にこめる意。160番歌参照。
郎女:762番歌と同じ脚注であるが、この歌以下、後の増補ゆえの重複か。
782番歌
訳文
「激しい風が吹きつけて岸辺に高波が寄せますが、その波に袖まで濡らして、あなたのために刈りとった藻なのですよ」
「風も空高々と海べには吹いていたけどども、あなたのために袖までも濡れながら刈った玉藻ですよ」
書き下し文
「風高く 辺(へ)には吹けども 妹がため 袖さへ濡れて 刈れる玉藻ぞ」
中身を伏せて、外を包んだ藻のことだけ言っているのは、紀郎女らしいらしい機知である。
(玉藻を贈ったのではないらしい、玉藻で包んだようですね)
慈光院の画像を貼り付けます。
観光バスで訪れ、お坊さんの説明をうけながらお茶をいただき、お庭をながめました。
ただ、時間がなく、お庭などの画像を撮ることができませんでした。
夜半からの雨が、今朝(午前五時)降り続いています。
今日一日小雨模様の様です。
では、今日はこの辺で。