428.巻四・760・761:大伴坂上郎女、竹田の庄(たどころ)より女子(むすめ)大嬢に贈る歌二首
竹田:奈良県橿原市東竹田町、耳成山東北の地で、大伴氏の私領。宇陀郡内とする説もある。
760番歌
訳文
「見わたす限り広がった竹田の原で鳴く鶴のように、絶え間なしにいつもなのだよ。私がお前を恋しく思う気持は」
書き下し文
「うち渡す 竹田の原に 鳴く鶴(たづ)の 間なく時なし 我が恋ふらくに」
723~724番歌と同じく、子を案じる心を恋歌の形に託した歌。
うち渡す:視界が遠くまで及ぶ意。広漠たるさまを表す。
鳴く鶴の:上三句は序。「間なく時なし」を起こす。鶴が子をいつくしむ鳥であるとする考え方もすでにあったらしい。1791番歌参照。
761番歌
訳文
「流れの早い川瀬に降り立つ鳥が足を取られそうになるように、頼りどころがなくて心細けに沈みこんでいたわが子よ。ああいとしい」
書き下し文
「早川の 瀬に居る鳥の よしをなみ 思ひてありし 我が子はもあはれ」
前歌に対し、ここでは鳥の姿を子の譬喩としている。
早川の:上二句は序。「よしをなみ」を起こす。
引用した本です。
参考にした本です。
今日も東大寺周辺の画像を貼り付けます。
正倉院近くの現在地まで来ました。
大池へ
転害門へ
東大寺創建時の姿をとどめる数少ない貴重な建築物の一つ。重厚かつ優美な八脚門で、国宝に指定されている。この門前から西へ向かう道が佐保路です。
ここから依水園へ向かいました。
依水園の画像は次回貼り付けます。
朝(四時半)ですね、では、今日はこの辺で。