万葉集の日記

楽しく学んだことの忘備録

362.巻四・566・567:大宰大監大伴宿禰百代ら、駅使(はゆまづかひ)に贈る歌二首

駅使:駅馬の利用を許されて都から馳せ参じた官使。

566番歌

訳文

「都に向けて旅立って行く君たちが慕わしく離れがたいので、つい連れだって来てしまった。志賀の浜辺の道を」

書き出し文

草枕 旅行く君を 愛(うるは)しみ たぐひてぞ来し 志賀の浜辺を

右の一首は大監大伴宿禰百代。

別れの辛さを述べて送別の意を表した。

君:相手の二人は作者と同等またはやや目下。君は通常上席の人に対して用いるが、男性間ではこのような場合にも用いる。

志賀の浜辺:博多湾の北にある志賀島へ通ずる湾の東部の道。

567番歌

訳文

「周防の国に聞こえた岩国山を越える日には、峠の神に念入りに手向をしなさい。けわしく危険ですよ。その山道は」

書き出し文

「周防にある 岩国山を 越えむ日は 手向けよくせよ 荒しその道」

右の一首は少典山口忌寸若麻呂。

以下の左注は略します。略した注に駅使の二人大伴稲公・胡麻呂が記載されています。

旅路の安全を祈る送別歌で、381番歌に似ている。

引用した本です。

f:id:sikihuukei:20180419080801j:plain

今朝は暖かくも寒くもなく、過ごしやすいです。

昨日、松前町、函館市と札幌市の桜の開花が発表されました。

松前町が予想より一日遅れで、札幌市が一日早かったようです。

桜前線は一気に津軽海峡を越えて、札幌市まで来ました。

小樽市はいつの開花になるかな。

では、今日はこの辺で。