万葉集の日記

楽しく学んだことの忘備録

355.巻四・553・554:丹生女王(にふのおほきみ)、大宰帥大伴卿に贈る歌二首

大宰帥大伴卿:大伴旅人

丹生:420番歌の丹生王と同一人物か

553番

訳文

「あなたのいらっやる筑紫は、天雲の果ての遠方ですが、心の方がそこまで通って行くから、お顔まで見たいとしきりに恋われるのですね」

書き出し文

「天雲の そくへの極み 遠けども 心し行けば 恋ふるものかも」

大宰帥旅人の便りに対しる儀礼的な返答であろう。

554番歌

訳文

「昔なじみの方が飲ませて下さった吉備の酒ですが、つい過ごして気分が悪くてしかたありません。今度は吐く時の用意に筑紫の貫簀をいただきましょう」

書き出し文

「古人の たまへしめたる 吉備の酒 病めばすべなし 貫簀賜らむ」

赴任途上の吉備名産の酒とともに贈られた便りに対して、相手の任地、筑紫の名産を持ち出して答えた歌。

貫簀:竹などを編んだすのこ。

引用した本です。

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昨日読み終わった本です。

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日本書紀」の中で伊勢神宮の成立と絡めて語られる「斎王」とも呼ばれない王女たち。

万葉集」のなかで歌物語として伝えられた大伯(来)皇女。

伊勢物語」のなかの、恬子内親王かといわれる斎王。

源氏物語」の光源氏を支えた斎王。

などなど斎宮と斎王の歴史の本です。

大伯(来)皇女は集中六首の歌を詠まれています。

巻二・105、106、163、164、165、166番歌で、このブログでも記載しています。

大津皇子の巻三・416番歌とともに詠んでいただければと思います。

参考にした本です。

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斎王について、伊勢神宮の神に奉仕することぐらいの知識しかなかったのですが、斎王と斎宮の歴史を知りりました。昨日、庭の堅香子の花が咲いているのに気が付きました。

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庭は花芽の状態が多いです。で、裏山の堅香子の花が最初に咲く場所へ行きました。咲いている花は少なく、やはり花芽の状態が多かったです。

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裏山と庭の間には、昨日このような雪がありました。根開けですね。

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では、今日はこの辺で。