328.巻四・490・491:吹芡(ふふきの)刀自が歌二首
吹芡(ふふきの)刀自:以下に二首は、吹芡刀自が男の立場および女の立場になって作った歌
490番歌
訳文
「真野の浦の淀みにかかる継橋、その橋に切れ目がないように、切れ目なく私を思う気持がお心の隅にでもあるのかしら、あなたの顔が夢に見えます」
書き出し文
「真野の浦の 淀の継橋 心ゆも 思へや妹が 夢にし見ゆる」
真野:神戸市長田区真野町・東尻池町・西尻池町のあたり、280番歌参照。
継橋:水中に支えの杭を打って板を継ぎ渡した橋。
心ゆも:心の片隅にも
夢にし見ゆる:思う心があれば相手の夢に自分の姿が見えるという俗信があった。
491番歌
訳文
「川面に咲いた厳藻(いつも)の花の名のように、夢といわず現実にもいつもいつもおいで下さいよ、あなた。折が悪いという時などあるものですか」
書き出し文
「川の上(へ)の いつ藻の花の いつもいつも 来ませ我が背子 時じけめやも」
1931番歌に重出。伝承された歌であろう。
いつ藻:「いつ」は接頭語。植物に冠してその繁茂をほめる。
時じけめやも:「時じ」の未然形に「めやも」がついた反語。
引用した本です。
今朝は昨日の朝と同じく冷え込みました。
雪がうっすらと積もりました。
この冷え込みも今日までのようです。
春の日差しを感じるような良い天気です。
家の前の道の氷割作業を暖かくなった十時ころにしようと思います。
では、今日はこの辺で。