303.巻三・417・418・419:河内王を豊前の国の鏡山に葬る時に、手持女王が作る歌三首
417番歌
訳文
「わが君の御心にかなったというのであろうか、そんなはずもなかろうに、こんな豊前の鏡の山を常宮とお定めになるとは」
書き出し文
「大君の 和魂(にきたま)あへや 豊国の 鏡の山を 宮と定むる」王の身でなぜ都はるかかな地に葬られたのかと痛恨した歌。
418番歌
訳文
「ここ豊国の鏡の山の岩戸をぴったり閉めて、籠ってしまわれたらしい。いくらお待ちしてもおいでになっては下さらない」
書き出し文
「豊国の 鏡の山の 岩戸立て 隠(こも)りにけらし 待てど来まさず」
岩戸立て:死ぬことの神話的表現。岩戸は墓室の入口に置く大きな岩。
419番歌
訳文
「岩戸をうちくだく力がこの手にあったらなあ。ああ、か弱い女の身にはほんとに、どうしてよいかわからない」
書き出し文
「岩戸破る 手刀もがも 手弱き 女にしあれば すべの知らなく」
以上三首は、鏡・岩戸・手力(手力男神)の組み合わせによって、天岩屋戸神話を踏まえたいんよう作と認められる。
引用した本です。
今朝の積雪7㎝ほどで、朝食前に雪かきをしました。
厳しい寒さが続きます。
真冬日が続いています。
次回の記載予定は2月19日です。
では、今日はこの辺で。