289.巻三・398・399:藤原朝臣八束(やつか)が梅の歌二首
八束、後の名は真楯、房前が第三子
藤原氏としては数少ない万葉圏の人。家持と心情の通うものがあった。
398番歌
訳文
「あなたの家に咲いている梅の花が、ええ、いつなりとも、実になる時にはお約束をしましょう」
書き出し文
「妹が家に咲きたる梅の何時も何時も成りなむ時に事は定めむ」
繰り返しは、花梅の実になり難いことによる。揶揄の気持ちがある。
少女を梅に譬え、その成熟を待とうとの意を寓した歌。
妹:少女の母親をさす。
なりなむ:なるは女が成熟する、成人することの譬え。
事:結婚のこと。
実になる:恋歌の実は実(じつ)を示す。あなたが実を示した時に事を決めましょう。次の歌と一対。
399番歌
訳文
「あなたの家に咲いている梅の花が、もし実になるようなことがあったら、どうにでもしましょう」
書き出し文
「妹が家に咲きたる花の梅の花実にし成りなばかもかくもせむ」
前作の、女の当てにならぬ点を明らさまにいい直した歌で、少女の成人する日にかける男の気持ちを譬えた。
引用した本です。
今朝は5㎝ほどの積雪で、朝食前に雪かきをしました。
冷え込みは厳しく、寒さは緩みません。
でも、新雪で裏山は雪の花が咲いたようにきれいでした。
昨年の11月下旬に根雪となり、はや二か月が過ぎようとしています。
あと二か月ですね、雪かきも、その後は雪割り作業です。
では、今日はこの辺で。