万葉集の日記

楽しく学んだことの忘備録

267.巻三・364・365:笠朝臣金村、塩津山にして作る歌二首

朝臣金村:伝不詳、聖武朝の宮廷歌人

塩津山:滋賀県伊香郡西浅井町塩津(?)の北にある山。この峠を越えると越の国の敦賀である。塩津は長浜市の北西部。近江塩津駅周辺。琵琶湖の最北部にあたる。

364番歌

訳文

「ますらおが勢いよく弓末を振り立てて射立てた矢であるぞ。これを後で見る人が語り伝えるよすがとなるように」

書き出し文

「ますらをの 弓末振り起し 射つる矢を 後見む人は 語り継ぐがね」

塩津峠を越える折、そこの神木に旅の無事を祈って矢を射立てた時の歌。当時このような習俗があった。

365番歌

訳文

「塩津山を越えて行く、この山越えの道で私の乗っていた馬がつまずいた。家の者が私に恋い焦れているらしい

書き出し文

「塩津山 打ち越え行けば 我が乗れる 馬ぞつまづく 家恋ふらしも」

馬がつまずくのは留守宅が恋しく思っているからだとする俗信があった。

引用した本

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今朝の積雪は、12㎝ほどで、食後に雪かきをしました。

久しぶりの10㎝越えの積雪でした。

では、このへんで。