238.巻三・306:伊勢の国に幸す時に、安貴王(あきのおほきみ)が作る歌一首
306番歌
訳文
「伊勢の海の沖の白波が花であったらよいのに。包んで持ち帰っていとしい子への土産にしようものを」
書き出し文
「伊勢の海の 沖つ白波 花にもが 包みて妹が 家(おへ)づとにせむ」
伊勢の海の船上での作か。
海に接することのない大和の人の、海に対する新鮮な感興から発した歌。
前の「236.巻三・305」で雪の花と表現したのは、木々に雪が降り積もり、青空に木々の雪が花のように見えたのでので、雪の花としました。
雪の花は、雪花(せっか)ではないのです。
雪花(せっか)は、花のような雪を意味し、降る雪を花に見立てている語で、雪の花とも六花ともいうようです。。
ややこしいですが、木々に雪が降り積もり、青空に木々の雪が花のように見えたのでので、雪の花としました。
晴雪(せいせつ)は、晴天の雪で、新雪にふさわしい語です。
晴雪の花かな。
引用した本です。
今朝は暖かく、昼過ぎから雨の予報です。
では、この辺で。