225.巻三・285、286:丹比真人笠麻呂、紀伊の国に往き、背の山を越ゆる時に作る歌一首と春日蔵首老、即ち和ふる歌一首
285番歌
訳文
「口に出して呼んでみたい「妹」という名をこの背の山につけて、「妹」の山と呼んでみたらどうだろうか」
書き出し文
「栲領巾(たくひれ)の 懸けまく欲しき 妹の名を この背の山に 懸けばいかにあらむ」
栲領巾の:「懸け」の枕詞。「栲領巾」は楮(こうぞ)繊維で作った薄い布切れ。これを肩にかける意でかかる。
286番歌
訳文
「せっかくよい具合にわが背の君が名のってきた、「背」という名を持つこの山を、今さら「妹」とは呼びますまい」
書き出し文
「よろしなへ 我が背の君が 負ひ来にし この背の山を 妹とは呼ばじ」
よろしなへ:ちょうどよい具合に。都合よく。
背の山:ここは「背」という名の山、の意。
引用した本と参考にした本です。
今朝はこの時期として暖かいのではないかと思うのです、現在(五時)室温15℃。
庭の冬囲いもほぼ終わりました。
二度の雪が降ったのですが、消えてありません。
根雪は12月中旬過ぎかな。
では、この辺で。