万葉集の日記

楽しく学んだことの忘備録

220.巻三・278:石川少郎(いしかわのせうらう)が歌一首

少郎:少郎子、若い男子の意、末男

278番歌

訳文

「志賀(しか)島の海女は海藻を刈ったり塩を焼いたりして暇がないので、櫛箱の櫛を手に取ってみることさえもしはしない」

書き下し文

「志賀(しか)の海女は 藻(め)刈り塩焼き 暇(いとま)なみ 櫛笥(くしげ)の小櫛(をぐし) 取りもみなくに」

右(↑)は、今案ふるに、石川朝臣君子、号(あざな)を少郎子といふ。

志賀の海の海女の荒くれた物珍しい姿に興味をよせて詠んだ歌、海女の歌は万葉集に多い。

志賀:福岡市東区大字志賀島

櫛笥:化粧道具箱、玉櫛笥(93番歌に)

引用した本です。

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櫛笥、少郎は日常使わない言葉ですね。

万葉集で巡り合った言葉です。

では、この辺で。