少郎:少郎子、若い男子の意、末男
278番歌
訳文
「志賀(しか)島の海女は海藻を刈ったり塩を焼いたりして暇がないので、櫛箱の櫛を手に取ってみることさえもしはしない」
書き下し文
「志賀(しか)の海女は 藻(め)刈り塩焼き 暇(いとま)なみ 櫛笥(くしげ)の小櫛(をぐし) 取りもみなくに」
右(↑)は、今案ふるに、石川朝臣君子、号(あざな)を少郎子といふ。
志賀の海の海女の荒くれた物珍しい姿に興味をよせて詠んだ歌、海女の歌は万葉集に多い。
志賀:福岡市東区大字志賀島
櫛笥:化粧道具箱、玉櫛笥(93番歌に)
引用した本です。
櫛笥、少郎は日常使わない言葉ですね。
万葉集で巡り合った言葉です。
では、この辺で。