174.巻二・149:天皇の崩(かむあが)りましし後の時に倭大后(やまとのおおきさき)の作りませる御歌一首
149番歌
訳文
「故人をしのぶことも、人はやがてなくなるかもしれぬ。たとえそうであっても、私には美しい蔓(かずら)のように面影に見えつづけて、忘れられないことだ」(中西氏)
「他人(ひと)はたとえ悲しみを忘れようとも、私には大君の面影がちらついて忘れることができない」(新潮日本古典集成萬葉集一)
書き出し文
「人はよし 思ひ息(や)むとも 玉鬘 影に見えつつ 忘らえぬかも」
天智十年(671)十二月三日崩御。
思ひ息む:思いが休む、思わなくなる意。
蔓は髪飾り。葛・蔓石松(ひかげのかずら)を用いる。「かずら」を「かげ」といい、次の「影」につづける。
玉鬘:「影」の枕詞。玉鬘で作った冠(かげ)の意でかかる。
下の二冊を引用しました。
今朝、三時過ぎに目覚め、記載しています。
部屋の窓を開けると裏山の虫の声が静かに聞こえてきました。家のすぐ裏の裏山です。
昨夜寝るときも虫の声、一晩中泣いていたのかな。
今朝の小雨の中でも鳴いていたというより、静かな大合唱ですね。
秋も深くなりました。
大雪山山系の紅葉や初冠雪のニュースももう時期なのでしょう。
紅葉前線(勝手に作った言葉)も降りてくるのでしょう。
では、今日はこの辺で。