173.巻二・148:一書に日はく、近江天皇の聖躰不予御病急かなりし時に、大后の奉献れる御歌一首
近江天皇(おうみのすめらみこと):宮号をもって呼ぶ表現は比較的後期の資料に多い。
148番歌
訳文
「青々と樹木の茂る木幡山のあたりを魂が行き来なさると、目にははっきり見えるのだけれども、現し身にはお逢いできないことよ」
書き下し文
「青旗(あをはた)の 木幡の上を かよふとは 目には見れども 直(ただ)に逢はぬかも」
青旗:樹木の連る状態を旗のごとく見た。
木幡山:京都府宇治市の北部で当時は山科の内。天皇は山科に葬られた。
直:直接
逢はぬかも:「ぬ」は否定
題詞には危篤の時の歌とあるが、天皇崩御後、山科に殯宮(あらきのみや)を営んだ折のうたらしい。
下の二冊を引用して記載しました。
今朝は雨、室温18℃です。
新しいパソコンと格闘した数日でした。
で、結局古いパソコンにもどり記載しています。
それで記載が遅れてしまいました。
新PCはかみさんが使うことに。