万葉集の日記

楽しく学んだことの忘備録

128.巻一・44:石上大臣(いそのかみのおほまへつきみ)、従駕(おほみとも)にして作る歌

44番歌

訳文「(我妹子を いざ)いざみの山が高いからか、大和が見えない。国を遠く離れてきたせいなのか」

書き出し文

「我妹子を いざみの山を 高みかも 大和の見えぬ 国遠みかも」

記載に当たり引用した本です。頁170、持統六年の伊勢行幸(三重)

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壬申の乱の時には近江方だった、後に天武に仕えた石上麻呂が作者。

「いざみの山」は奈良県三重県の県境の山。現在の高見山かという。

都で帰りを待つ妻を、「いざ見」(さぁ見るぞ)の山は名ばかりであった。これまでたびたび見てきた、地名に興味を覚えての詠作である。実はこの行幸、伊勢の地において詠まれた歌は「萬葉集」には残っていない。

引用を終わります。

前の40番歌から43番歌を参照していただきたいです。

この行幸に飛鳥の京で詠んだ歌です。

では、今日はこの辺で。