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万葉集の日記

楽しく学んだことの忘備録

99.万葉集に詠まれている花(30)つつじ:躑躅

先日、札幌で「日本語の大和言葉を美しく話す」や「暮らしの中にある日本の伝統色」を購入し、いみじくも、百合が原公園温室で開催のアザレア展を鑑賞して、ツツジにこのうえなく惹かれて詠まれている歌を記載しようとしました。

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でも、ツツジについて、この日記の初めのころに一度記載していのです。

珍しく2012年6月3日の万葉集の日記は、二つの記事を記載しています。最初に大原美術館へ、次いで、ツツジです。

リンクのミスではありません。


2012-06-03 - 万葉集の日記

そのことを忘れていて、ま、よくあることなのですが、ただ、詠まれている歌を記載していなかったのです。

今回、長歌を除いた歌を書き留めたいと思います。

巻2・185

巻3・434、443(長歌

巻6・971(長歌

巻7・1188

巻9・1694

巻10・1905

巻13・3305(長歌)、3309(長歌

躑躅色は着物の色味にもよく使われる赤紫色のようです。

日本には野生種として四十種ほどあるようで、花の色は赤、白、紫、橙色など様々で種類も多いです。

花の色もさまざまなので、合色目の組み合わせも多く、その変化形も多いようです。 詳しくは下記の本の冬の章躑躅(多様な合色目を生んだ花)の169~170頁を参照してください。衣の配色として人気があったようです。

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ツツジの種類は非常に多いので、詠まれているツツジを特定するのは非常に難しいのですが、石上つつじはサツキかヤマツツジ、白つつじはゴヨウツツジドウダンツツジ、丹つつじはヤマツツジミツバツツジなどと考えられているようです。

巻2・185

「水伝(みなつた)ふ磯の浦廻(うらみ)の石上つつじ茂(も)く開く道をまた見なむかも」

(水ぎわの磯のめぐりの磯つつじが繁り咲く道を、再び見るだろうかなあ)

巻3・443:河辺宮人

「風早の 美保の浦廻の 白つつじ 見れどもさぶし なき人思へば」

(風が激しい美保の浦には白つつじがこんなに美しく咲いているが、死んだ人のことを思うと、いくら見ても楽しい心にはなれない)」

巻7・1188

「山越えて 遠津の浜の 岩つつじ 我が来るまでに 含(ふふ)みてあり待て」

(遠津の浜の岩つつじたちよ、私が訪ねてくるときまで、蕾のままで、ずっと待っていてくれよ)

巻9・1694

「たくひれの鷺坂山の白つつじ 我ににほはね妹に示さむ」

(鷺坂山の白つつじよ、私の衣に染み付いてくれ、帰って妻に見せよう)

巻10・1905

「女郎花咲く野に生ふる白つつじ知らぬこともて言はれしわが背」

(女郎花の咲く野にはえる白つつじのような私。だのに、関わりのないことで恋仲を噂されたあなたよ)

万葉集に歌われているツツジについては、「つつじ花」、「丹(に)つつじ」、「白(しら)つつじ」、「岩つつじ」と表現されているにすぎません。単にツツジという名の植物名はなく、ふつう「ツツジ」といった場合、特定の品種を指すのではなく、ツツジツツジ属(シャクナゲ類を除く)の総称として使用されているようです。

地名の付いた名前の躑躅もあり、花の色もさまざま、園芸種有り、野生種有り、さらに地域特有の種類も有り、歌に詠まれた場所や時節によって、その種類が大きく変わるでしょう。

集中の「つつじ」は、ツツジ類の総称と考えるのが妥当のようです。

奈良市の周辺ではコバノバツツジヤマツツジレンゲツツジモチツツジなどが咲く場所と時期をかえて、つぎつぎと咲いているようです。

奈良大和路のつつじの花模様にこよなく惹かれます。

以下アザレア展から(2015年2月20日撮影)

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