万葉集の日記

楽しく学んだことの忘備録

6.貴賓館旧青山別邸を訪ねて

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馬酔木は北大植物園で2012年5月6日に撮影

 

今日、久しぶりに小樽市祝津の貴賓館を訪ねました。

祝津にあった建物は、四代目青山馨氏によって札幌市にある北海道開拓の村に寄贈され保存されています。

この冬に開拓の村で建物を見学しました。

それで、数年前に何度か訪れている別邸を今日訪れました。

ただ、建物内部は撮影禁止で紹介できません。

でも、石狩挽歌の歌碑や建物外観を撮りました。

まさに美術豪邸という建物ですね。

石狩挽歌は、なかにし礼作詞、浜 圭介作曲、そして北原ミレイ歌の有名な歌です。

何度も聴いた曲で、多くの有名な歌手も歌っています。

一方、万葉集における挽歌は相聞と並んで代表的な歌の領域です。

人の死を悼む歌のことで、挽は柩を挽くの意だそうです。

挽歌は万葉集を知るには大事な歌の領域です。

その中で大来皇女の下の歌は、挽歌の歌の一番に挙げたい歌です。

「磯の上に生ふる馬酔木を手折らめど見すべき君がありと言はなくに」歌番号一六六

大津皇子が刑死したとき、姉の大来皇女が哀咽して詠んだと言われる歌です。

深い悲しみと愛が伝わる秀歌です。

馬酔木の花の見事さを愛であう弟がもうこの世にいないことを歌っています。

可憐な美しい花が、一層皇女の癒しようのない悲しみを歌っているといえるでしょう。

古代の歴史や人の生き方などを知るうえで万葉集は、貴重です。

そして、万葉集は面白いです。

今日、わざわざ挽歌を撮りに出かけたのです。

 

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